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何かを得られた実感のある、雑誌。

わたし個人としては、もうだいぶ前から定期的に読んでいる雑誌というものがありません。
いろいろな要因はあるのでしょうし、個人的な趣味の時間の減少、
もしかしたら好奇心というものも枯れて来ているのかも?しれません。

しかしながら、一番の原因と思えるのは、
雑誌を読んでいても「なにも得られていない」感じがするからです。
なんとなく、「キレイな写真と当たり障りのない文章」の中に「答え」や身になる「情報」を
感じないわけです。・・・それはテレビを観ていてもそうなので、
気がつくとテレビもほとんど観なくなりました。
その分、映画や海外ドラマを観るので映像はある意味「物語摂取の道具」という具合です。

そんななか、読んだ後に「そうなのか!」と、
新しい知識や、気になっていたことへの答えを得られたような実感があるのが、
「食べもの文化」という雑誌です。
食べもの文化8月

文字通り、「食」がテーマの雑誌ですが、モノクロページに文字で読ませる構成は、
今どきからすれば地味な構成かもしれません。。しかし、内容がすこぶるエキサイティング。
記事を寄せているのは、大学教授や医師、学校や保育園の栄養士さんなど。

8月号では、「子どもたちと魚を食べるー放射能汚染の不安の中でー」という特集が組まれています。
以前から気になっていた震災地域での水産物の放射能汚染について、東北大学教授の方が執筆。
これまで様々な情報が錯綜しているなかで、「で、結局どうなの?」という疑問を放置していた自分でしたが、
改めて「震災地域で獲れる魚介」について方針が定まった。
あれは買っても大丈夫、あれはちょっとやめておこうかな、など
(決めつた情報を押し付けてくるのではなく、読む人が情報をもとに自分で判断できる内容)、
得た情報をもとに、晴れ晴れと自分の行動が定められます。
これが価値ある情報とは、こういうものかもしれません。

その他、「魚」を積極的に食すメリットとリスクについての記事、
これについてもだいぶ以前から気になっていたことだったので良かったです。

それと、この雑誌から得られるもうひとつの感慨は、
学校や保育園の「栄養士」さんたちのリアルな発言や気持ちが伝わってくる事。
改めて、われわれの社会は子ども達の食について、
「他人の子どもをも愛する」ことのできる、栄養士さん、保育士さん、学校の先生がたの「想い」
に頼っていることを実感します。

「食事」という、文明社会では日常のなかの当たり前の習慣が、
実は目に届かぬ、名も知られぬ、しかし真面目で、時に泣き、子ども達の小さな言葉に喜ぶ
彼らの労力をかけた選択のひとつひとつで成り立っていることに気がつかされます。

出版物も、ラジオも、テレビも、インターネットも、
本来情報は人の営みを救う情報を送るものであったはず。
そういうジャーナリズムの生存を感じられる「地味だが紙の重み以上の質量のある」雑誌です。
私は出会う事ができて本当に良かった(円)。

「食べもの文化」ウェブサイト
http://www.mebaesya.co.jp
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